お知らせ

浄土宗開宗850年奉賛局だより(2月)

2021.02.01

大殿鴟尾についてのお話

 まずは、早速に協賛金をご志納いただきましたご寺院様、檀信徒様には紙面をお借りして厚く御礼申し上げます。

alternate お陰をもちまして皆様のご協力の中、大殿屋根瓦総葺き替え工事も順調に進んでおります。古い土の瓦は降ろされ、日に日に屋根の状態も変わり、1月中頃よりいよいよ屋根の一番高いところで金色に輝く鴟尾の修理にかかり始めました。

alternate 今まで金色に輝いていた金箔も、永年にわたる風雨や太陽光により色あせ傷みがひどくなっています。そこで、屋根瓦の葺き替えを機に、金箔を一度剥がし、2月初めより下地の処理が開始されています。その後改めて金箔を3度張り重ね、これからの大殿を守っていく新たな姿となってまいります。

 鴟尾は魔除けや防火のまじないとして大棟両端に飾られます。もともと中国では大棟の両端を強く反り上げる建築様式が見られ、これが中国大陸で変化して3世紀から5世紀頃に鴟尾となったと考えられています。鳥類や魚類と似た形をしており、次第に鯱に変化をしていき、鯱鉾や鬼瓦の由来ともされております。また古代の役人たちの革靴に似ているので、沓形とも呼ばれています。中国から日本へ、仏教と共に伝わったとされております。

 増上寺の鴟尾は銅で作られ、その大きさは高さが約2メートル40センチメートル、 重さが約1,300キログラムととても大きく、奈良・東大寺大仏殿の鴟尾に次ぐ大きさといわれております。

 これから鴟尾には改めて金箔が3度貼り付けられていきますが、完成した暁には金色が燦然と輝き、チタン瓦とともに大殿に魔を寄せ付けないことでしょう。

大殿屋根瓦総葺き替え・瓦志納(令和3年4月末まで)のお問合せ先

大本山増上寺
浄土宗開宗850年奉賛局
TEL:03-3432-1431
FAX:03-3432-1437
Email:zojoji_kaishu850@zojoji.or.jp
※お電話の受付時間は、9:00-17:00となります。