お知らせ

浄土宗開宗850年奉賛局だより(9月)

2021.09.01

3万人の祈りが大殿の屋根に 〜大殿瓦志納から得られたもの〜

 おかげさまで大殿屋根をチタン瓦に葺き替える工事は、オリンピック開会を前に正面が完成し、10月末の完成を目指して残りをラストスパートで進めています。

 新しく葺かれているチタン瓦の裏には、4月末に受付を終えた瓦志納にてご寄付をいただいた方のお名前とお気持ちが刻まれています。浄土宗寺院、檀信徒をはじめ、国の内外より多くのご寄付をいただきましたことに御礼申し上げます。

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 志納された瓦の枚数は、当初の想定を大きく上回り17,696枚。屋根にお名前の残る方は、29,350人となりました。これほど多くの方の心のこもった瓦が、大殿の屋根全体に手を結び合うようにしてつながれていきます。

 瓦志納はもともと工事に必要となる資金のご協力をお願いするものでした。しかしながら、こうして瓦志納の受付を終えた今、私たちは金銭の価値を超えた大きな意義がここにあったと考えています。増上寺の本堂にはこれまでと同じようにこれからも世界中の祈る人たちが集まり、手を合わせていきます。その人たちの祈りをまもるのはまさに3万人の気持ちのこもった屋根に他なりません。皆がつながり合い、助け合って、豊かな世界を築いていく、これを形にしたのが瓦志納なのです。

 私たち奉賛局にとって、瓦一枚一枚のご寄付をお預かりする瓦志納は決して簡単なことではありませんでした。想定を超えるご寄付に朝から晩まで昼食をとる間もないほどに向き合い、家に帰っても夢の中に屋根瓦が現れてくる生活は率直にいってハードでした。しかし、瓦志納を通じて、これだけ多くの方と共に事業を行うことができ、瓦一枚一枚から応援する気持ちを感じられるのは、私たちに大きなやりがいをもたらしました。大変であっても、皆様と共に大好きな増上寺に貢献できることは他に代えがたい喜びであったのです。

 瓦志納記念品の発送にはなお時間をいただいており、また屋根瓦の葺き替え工事もこれからがラストスパートです。令和6年に迎える開宗850年の慶讃事業はなお進んでまいります。最後まで皆様の期待に応えられるよう、増上寺一丸となって取り組んでまいります。完遂に向けては皆様の一層のお力添えも不可欠となってまいります。ぜひこれからもお見守りいただき、お支え下さい。


大殿屋根瓦総葺き替え・瓦志納のお問合せ先

大本山増上寺
浄土宗開宗850年奉賛局
TEL:03-3432-1431
FAX:03-3432-1437
Email:zojoji_kaishu850@zojoji.or.jp
※お電話の受付時間は、9:00-17:00となります。