企画展情報企画展情報

宮川香山展-驚異の明治陶芸

概要概要

宮川香山展

宮川香山展 ― 驚異の明治陶芸
横浜・眞葛ミュージアムコレクションから

【会期】2016年9月10日(土)~12月25日(日)
【開館時間】午前10時~午後5時
【休館日】火曜日 ※ただし火曜日が祝日の場合は開館
【入館料】一般700円(税込)※徳川将軍家墓所拝観共通券1,000円

Astonishing Meiji Ceramics! The works of Miyagawa Kôzan
from the Makuzu ware Museum Collection

September 10 (Sat.) — December 25 (Sun.), 2016
Hours: 10am — 5pm / Closed Tuesdays
Admission: ¥700 ※Combined visit to the Tokugawa family gravesite: ¥1000

宮川香山(初代)は、幕末の天保13年(1842)、京都・真葛ヶ原(現在の円山公園付近)の代々陶業を生業とする家に生まれました。幼少時より書画を学び、作陶にも頭角を表していましたが、父と兄が相次いで死去したことから、19歳の若さで家業を継ぐことになりました。そして明治維新の直後、新天地である横浜への移住を決意します。明治4年(1871)、太田村(現在の横浜市南区)に眞葛窯を開き、明治政府が外貨獲得のため奨励した殖産興業政策による輸出用の陶磁器制作を始めます。
 香山が考案した、花瓶や香炉などの器面に写実的で過剰ともいえる動植物の装飾彫刻を施した「高浮彫(たかうきぼり)」作品は、明治9年(1876)のフィラデルフィア万博をはじめとする各国の博覧会で受賞を重ね、その独創的な表現で「眞葛焼(マクズウェア)」の名を世界にとどろかせました。その後、欧米における流行の変化を敏感に察知した香山は中国清朝の磁器を研究し、新しい釉薬や素地を開発することで、それまでの陶器から磁器制作へと眞葛焼の主力製品を転換していきました。また国内でも帝室技芸員に選ばれるなど、陶芸の発展や後進の指導に貢献したことでも知られています。
 本展は、横浜に「宮川香山 眞葛ミュージアム」を設立された実業家の山本博士氏のコレクションによって構成されます。その多くは、地元から生まれ世界を魅了した幻のやきものである眞葛焼を、近年主に海外から里帰りさせた作品です。
 今年は香山が没してから100年にあたります。「やきもの」という範疇を超え、その洗練された美的感覚と類まれなる超絶技巧を駆使した「高浮彫」と「釉下(ゆうか)彩(さい)」を中心に約40点の作品を展覧致します。

鷹ガ巣細工花瓶 一対
鷹ガ巣細工花瓶 一対
巣の中で口を開け、餌を待つヒナが3羽と、それを見つめる親鷹。粉雪が積もった巣や幹のゴツゴツとした質感と、器体に上絵付で描かれた華麗な金彩との対照が印象的な1対です。

Miyagawa Kôzan (the first) was born in 1842 into a family that had made its livelihood from ceramics for several generations in Makuzugahara, Kyoto (now the area around Maruyama Park). At a young age, Kôzan studied painting and calligraphy and also made a name for himself at pottery. After the death of his father and older brother, at the age of 19, he took over management of the family business. Soon after the Meiji Restoration in 1868, he decided to move to the burgeoning city of Yokohama. In 1871, he opened the Makuzu kiln in Ota Village (now the Minami district of Yokohama) and began producing ceramics for export, encouraged by a new industrial policy of the Meiji government, the purpose of which was the acquisition of foreign currency.
The takaukibori (high relief) ceramic conceived by Kôzan in which the surface of vases, incense burners and other things was extravagantly sculpted with realistic depictions of animals and plants won awards at expositions in many countries, including the Philadelphia Exposition of 1876 and the name Makuzu-ware became known throughout the world for its creativity. Thereafter, Kôzan, who was alert to what was in and out of vogue in the West, began studying the Qing Dynasty ceramics of China, developed new glazes and bases, and then abandoned earthenware, making porcelain the main Makuzu product. In Japan also, he was appointed as Teishitsu Gigeiin, an artist of the Imperial Household, and became known as someone who contributed greatly to the development and advancement of ceramic art.
This exhibition features the fanciful Makuzu-ware that captivated the world, brought back to Japan from overseas, mainly in recent years, by businessman Yamamoto Hiroshi, founder of the Makuzu ware Museum in Yokohama, who hails from the place they originated.
This year marks 100 years since the death of Kôzan. Approximately 40 pieces will be exhibited, mainly his “high relief” and “underglazed” pieces which, with their refined sense of beauty and exceptional craftsmanship, transcend the parameters of mere pottery.

  • 猫二花細工花瓶
    猫二花細工花瓶
    見事に咲き誇る高浮彫の薔薇の下、毛並みを整える愛らしい猫。その細い毛並みから、複雑な耳の中、そして薄い舌までもが精緻に表されています。
  • 七宝筒形灯籠鳩細工桜
    七宝筒形灯籠鳩細工桜
    灯籠の明かり部分に七宝技法が用いられおり、明治14年(1811)前後の作と思われます。香山は七宝や漆芸、金工といった異素材も積極的に取り入れています。
  • 磁製鯉図鉢
    磁製鯉図鉢
    鉢の優雅な曲線上を自由に泳ぐ鯉が、釉下彩で描かれています。器と絵付けが見事に融合した作です。
  • 氷窟ニ鴛鴦花瓶
    氷窟ニ鴛鴦花瓶
    氷窟の中をのぞくとそこには2羽の鴛鴦が。水分を含んだ氷柱が垂直に垂れている様子や視線を合わさない鴛鴦など、若冲の「動植綵絵」との類似点が近年指摘されています。
  • 琅玕釉蟹付花瓶
    琅玕釉蟹付花瓶(ろうかんゆうかにつきかびん)
    最晩年の作。釉下彩を用い、いまにも動き出しそうなほどリアルな蟹。香山が開発した琅玕釉、そして内側には水に見立てた瑠璃青の釉薬が用いられています。

台徳院殿霊廟模型台徳院殿霊廟模型

 増上寺境内には、2代将軍、徳川秀忠公の御霊屋(おたまや)である台徳院殿霊廟(たいとくいんでんれいびょう)が造営されていました。国宝にも指定されていたこの建築群は戦災により焼失してしまいましたが、その10分の1スケールで精巧に復元された模型が英国ロイヤル・コレクションとして保管されてきました。明治43年(1910)にロンドンで開催された日英博覧会に東京市(当時)が出品し、閉会後に英国王ジョージ5世へ贈呈されたこの模型が、女王陛下より増上寺に長期貸与され、展示室中央に常設展示されています。明治末期の最高の工芸技術を結集させて造られた巨大建築模型を間近でご覧いただけます。

増上寺展示室は4月2日で開館1周年を迎え、1周年記念として霊廟模型の周りに玉砂利を敷き詰めました。焼失以前の資料などを元に検討した玉砂利が採用され、さらにバージョンアップした模型展示をお楽しみ下さい。

台徳院殿霊廟模型

狩野一信の五百羅漢図狩野一信の五百羅漢図

江戸末期から当山に秘蔵されてきた五百羅漢図は、平成23年に江戸東京博物館で全100幅が初公開され、翌年にはアメリカ・スミソニアン博物館でも公開されるなど、大きな話題となりました。宮川香山展開催中も、10幅ずつを順次公開しています。

第81幅~90幅 9月10日(土)~11月7日(月)
第91幅~100幅 11月9日(水)~12月25日(日)

左:第86幅 七難 悪鬼 右:第93幅 四洲 南

記念トーク「宮川香山の超絶技巧」 開催

【出演】:山本博士氏(宮川香山 眞葛ミュージアム館長)、 山下裕二氏(美術史家、明治学院大学教授)
【日時】:2016年11月18日(金)18:00~19:30(開場17:30、閉館20:00)
【会場】:増上寺宝物展示室前ラウンジ
【定員】:130名
【参加費】:1500円(当日鑑賞料含む)
※参加者はトークの前後それぞれ30分、展覧会を鑑賞いただけます。

<お申込み方法>
往復はがきに限ります。
郵便番号、住所、氏名、連絡先電話番号をご記入の上、下記までお送り下さい。
〒105-0011
東京都港区芝公園4-7-35 大本山増上寺 宮川香山展記念トーク係 宛
お申し込み締め切り 11月1日(火)必着
※宮川香山展へのお申し込みはお一人様1枚に限り、1通につき1名とします。電話、FAX、インターネットでのお申し込みはできませんのでご了承下さい。

記入例

<当選の発表/参加方法>
・お申し込み多数の場合は抽選で参加者を決定し、結果をお申込みいただいた皆様に返信はがきを11月4日までに発送します。
・当選された方には、返信はがきに参加券を印字してお送りしますので、当日必ず本はがきをご持参下さい。
・参加券1枚で一名様ご参加いただけます。
・参加費は当日、受付にてお支払い下さい。
・当選された方で参加できなくなった場合は増上寺まで必ずご連絡下さい。
・お申し込みいただいた個人情報は、本トークの運営目的にのみ使用します。

宮川香山展
【企画展】
宮川香山展 ― 驚異の明治陶芸 横浜・眞葛ミュージアムコレクション