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大門返還のご報告

 長らく所有者がはっきりしなかった大門が、今春、東京都から増上寺に無償で譲与されました。

 大門は旧増上寺境内の総門でしたが、明治初頭の寺領没収により維持管理が難しくなったため、増上寺から東京府(当時)に寄付されました。昭和12年、道路拡幅に伴い、東京市(当時)は旧大門を両国回向院に移築し、現在の鉄筋コンクリート製の門に造り直しています。

 戦後、増上寺は境内整備の一環として東京都に返還を申し入れていましたが、都の財産目録に記録が見つからず、40年もの間、進展が見られませんでした。それがこのたび東京都から返還され、5月末日付で港区文化財総合目録に登録されました。現在増上寺では、老朽化した大門の安全性確保に向けて、躯体の耐震補強、屋根瓦の改修などを行うための調査を進めています。