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年頭のご挨拶(法主 八木季生)

年頭のご挨拶 令和の時代になって、初めて迎える輝かしい新年を心からお慶び申し上げます。

 昨年は秋になってから思いがけない台風が連続し、大きな災害を受けられた地方の方々は、正月をゆっくりとした場所と気持ちで迎えることもできずにおられる方々にはお見舞い申し上げます。

 物事を判断する時に、現代人はその事が「損か」、「得か」の価値観で判断しがちですが、昔の人は「ありがたい」、「もったいない」で判断したものだ、と言われた人がいました。

 確かに現代人の価値観と、ひと昔前の人の価値観とではかなりの違いがあります。昭和の初めに生まれ、物の無い時代に育った人間には、有ること難しであって、与えられれば有り難いと感謝が自然と湧いてきたものです。ご飯粒を残せば、それを育てた人の苦労を考えるともったいないと思います。ごく自然な感情でそう思ったものです。

 現代のように物に恵まれ、労働は機械力に恵まれ、全てが当たり前になってしまうと、損得計算が先立ってしまうのかもしれません。後はだましとか、ごまかしとか、いじめが残り、道徳観が欠如してくるのは自然の成り行きかもしれません。

 しかしこれで良いのだとは、誰も思っていないでしょう。どこかで直さなければいけない、と誰もが思っているはずです。世の中の平安と秩序、平和と幸福が当たり前になった時こそ、真の豊かさと平和とに地球が包まれた時、時期の到来と言い得るのではないだろうか。令和の時代に願うばかりです。

法主 八木季生